この事例の依頼主
50代 男性
依頼者の会社は、X社で従業員が20名程度の労働者派遣業を営んでいる会社でした。X社は、派遣先のA社との間で労働者派遣契約を締結し、労働者を6名ほど派遣しておりました。途中までは、派遣料を適切に支払っておりましたが、ある時から派遣料の支払いが滞るようになりました。担当者が何度も連絡をしても、今資金繰りがうまく行っていないということを理由に、支払いをしてもらえない状況でした。そこで、X社の社長が当職のところに相談に来られました。
当職から受任通知を送って、未払いの2カ月分派遣料である300万円について支払うように請求しましたが、当職からの内容証明については何の回答も示しませんでした。当職からA社に対して電話をしましたが、事務員は出るものの居留守を使って会社の代表者は居留守を使って話に応じてくれませんでした。そこで、当職は、X社の社長と協議をした上で、A社に対して訴訟を提起することにしました。ところが、A社は、訴訟に応訴したものの、訴訟の途中で資金繰りに窮し、関係する様々な取引先への支払がなされないまま事業を停止してしまいました。ところが、何らの法的清算手続きは取られませんでした。A社には、めぼしい資産がまったくみあたらない状況でした。また、別の取引先から依頼を受けた弁護士にA社の預金口座の仮差押手続きをされておりましたが、空振りに終わっておりました。当職としては、預金口座の仮差押えには実効性がないだろうと予測していたため、A社が取引先からのサービス代金を回収会社を通じて銀行引落しをしているところに着眼して、A社の回収会社に対する債権に対して仮差押えを行ったところ、ドンピシャでした。回収することに成功しました。A社の他の取引先会社の中でこのA車の回収会社に対する債権の仮差押えを行った方がいなかったので、独占的に債権回収することができました。
仮差し押さえ等の保全処分を行う場合には、取引先企業のビジネスのやり方をきちんと把握をすることが必要になります。なかなかどこに財産があるのかを探すのは難しいですが、ビジネスの仕組みを理解していれば、どこに債権があるのかについては、当たりを付けることができます。今回の事例は、うまく当たりを付けることができ、回収に成功した事案であると言えます。